シュガーコントロール
こんにちは!やなぎさわ歯科衛生士の塩田です。
当院では唾液検査を行いながら、口腔衛生指導の一つとして
ブラッシング指導及び食育指導を行っています。
その一つとしてシュガーコントロールの指導をしています。
今回はシュガーコントロールについてお話させていただきます。
●歯ブラシで取れにくい細菌(虫歯菌)になる 砂糖の含まれた食べ物を摂取すると、ショ糖を原料にして菌の産生する酵素により粘着性の多糖体をつくり、歯の表面で他の細菌とともに塊を形成します。これが所謂プラーク(細菌)ですが、ショ糖のない環境では歯の表面に付着する能力は低く、他の菌との結合や凝集はあまり見られません。 つまり砂糖の摂取習慣があると虫歯菌が活性化し、多くのネバりけのある物質をつくることで水に溶けにくい粘着性バリアとなり、歯の表面に停滞するようになります。 たしかに、お砂糖の摂取が多い患者さんのクリーニングは、専門の機械を用いてもなかなか落ちず大変なんです!
●飲食したあと、細菌は酸を生産するためお口全体が酸性に傾きます。唾液には酸性状態から中性状態に戻そうとする唾液緩衝作用というものがあります。お口は中性と酸性を繰り返して均衡を保っています。 なので食事回数が増えると酸性に傾く回数が増えるため、虫歯になるリスクが高くなります。 そこで、砂糖の摂取回数が増えると、舌や粘膜上の細菌が急速に酸を産生するため、唾液緩衝作用を激減させます。また砂糖濃度が高いほど酸性に傾くため中和に時間がかかります。
(糖類摂取の考え方)
子供のおやつだけでなく、糖類は必要な栄養素です。むし歯菌は砂糖が大好物ですので、むし歯予防のためにも以下の3つのポイントに注意しましょう。
01
砂糖の量に注意
誰でもケーキなどは砂糖がたくさん入っていると思いますが、意外なものに砂糖が多く入っています。3グラムのスティックシュガーに換算すると、カップのアイスクリームで11本分、コーラ(500mL)で18本分も砂糖が入っています。また、体に良いとされるスポーツドリンク(500mL)にも11本分の砂糖が入っています。隠れた砂糖には要注意です。
02
食べている時間
砂糖の量も重要ですが、お口の中に長くとどまるものも要注意です。例えば、チョコレートやアイスクリームよりも、アメの方がお口の中にとどまる時間も長いので危険です。もちろん、だらだら食べをすると、お口の中は常に酸性状態になり、むし歯ができる危険性が高くなります。
03
食べるタイミング
むし歯の発生と唾液の分泌(唾液の作用)には深い関係があります。唾液の分泌が減る就寝前に砂糖を摂ることは非常に危険です。例えば、寝る前にスポーツドリンクや乳酸菌飲料を与え、そのまま寝かしつけるのは好ましくありません。
お子様は勿論ですが、大人の方でもご自身のお口の健康に、ご不安などございましたら、お気軽に当院スタッフに質問してください。
スタッフ一同お待ちしております。