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取り外せるインビザラインでも虫歯になる可能性はある?原因や予防方法を解説

歯列矯正の方法として、近年インビザラインの人気が高まっています。装置の取り外しが可能で透明なため、目立たず快適に使用できるという特徴があります。しかし、このインビザラインを使用している間でも虫歯になる可能性があることを知っていますか?

本記事では、インビザラインと虫歯の関係、虫歯の原因、そして予防方法について詳しく解説していきます。

 

【インビザラインの特徴と使用方法】

インビザラインは、歯の矯正治療に使用される透明で取り外し可能なアライナーと呼ばれる装置を使用します。アライナーは一連のカスタムメイドの透明なトレイで、通常、2週間ごとに新しいアライナーに交換します。この方法で、歯は徐々に計画された位置に移動していきます。インビザラインは、従来の金属製ブラケットとは異なり、目立たず装着感も良好です。食事や歯磨きの際に取り外すことができるため、日常生活に大きな支障をきたすこともありません。

 

【インビザライン装着中の虫歯リスク】

インビザラインは一日20〜22時間装着することが推奨されていますが、この長時間の装着が虫歯のリスクを高めることがあります。アライナーが歯に密着しているため、食べ物のカスやプラークがアライナー内に溜まりやすくなり、虫歯の原因となる細菌が増殖する可能性があります。また、アライナーが唾液の自然な流れを妨げることも、口内の自浄作用を低下させる要因となります。

 

【虫歯になる原因】

《①プラークの蓄積》

プラークは歯の表面に付着する細菌の塊です。食べ物のカスや唾液と混ざり合って形成され、特に糖分を含む食品を摂取した後に増加します。インビザラインを装着したまま食事を摂ると、アライナー内にプラークが溜まりやすくなります。これが放置されると、細菌が酸を生成し、歯のエナメル質を侵食して虫歯を引き起こします。

《②唾液の流れの妨げ》

唾液には、口内の細菌を洗い流す作用や酸を中和する作用があります。唾液の分泌量が減ると虫歯のリスクが上がると聞いたことがある人も多いと思いますが、インビザライン装着時も注意が必要です。インビザラインを装着していると、唾液の流れが制限され、細菌の増殖が促進されることがあります。特に夜間は唾液の分泌量が減少するため、アライナーを装着して眠ると虫歯リスクが高まる可能性があります。

《③食事や飲み物の選択》

甘い食品や酸性の飲み物を摂取すると、虫歯のリスクが高まります。インビザラインを装着したままこれらを摂取すると、アライナー内に糖分や酸が閉じ込められ、歯にダメージを与えやすくなります。特に炭酸飲料やジュース、スポーツドリンクなどは、酸性度が高いため、エナメル質を弱体化させる恐れがあります。

 

【虫歯予防の方法】

《インビザラインの正しいお手入れ方法》

インビザラインを清潔に保つために、毎日しっかりとお手入れをすることが重要です。アライナーは中性洗剤や専用の洗浄剤で洗い、ブラシを使って汚れを取り除きます。熱湯や歯磨き粉で洗うとアライナーが変形や傷つく恐れがあるため、避けるようにしましょう。専用のアライナークリーナーを使用することで、細菌の繁殖を抑え、清潔に保つことができます。

《歯磨きとフロスの重要性》

インビザラインを装着する前後には、必ず歯を磨きましょう。また、フロスを使って歯間の汚れを取り除くことも忘れずに行いましょう。特に食事後は、歯磨きとフロスを怠らないようにすることが大切です。

《フッ素入り歯磨き粉の使用》

フッ素は歯の再石灰化を促し、虫歯予防に効果的です。インビザラインを使用している期間中は、フッ素入りの歯磨き粉を使って、歯の健康を保ちましょう。フッ素入りのリンスも使用することで、より一層の予防効果が期待できます。

《定期的な歯科検診とクリーニング》

インビザラインを使用している間も、定期的に歯科検診を受けることが重要です。歯科医師は虫歯や歯周病の早期発見・治療を行い、プロフェッショナルなクリーニングでプラークや歯石を取り除きます。通常、3〜6ヶ月ごとに歯科検診を受けることが推奨されます。

 

【食事とインビザライン】

《インビザライン装着中の食事の注意点》

インビザラインを装着したまま食事を摂ることは避けましょう。食べ物のカスがアライナー内に残り、虫歯の原因となります。食事の際にはアライナーを外し、食後には歯を磨いてから再度装着するようにしてください。また、アライナーを外す際には清潔なケースに保管し、紛失や汚染を防ぎましょう。インビザラインを装着したままでも飲み物なら口にして良いと思っている方も多いと思いますが、インビザラインを装着したまま口にして良いのは基本的に水だけです。水以外を口にすると着色の原因になるほか、細菌が付着して虫歯のリスクを高めてしまいます。

《食事後の口腔ケア》

食事後は必ず歯を磨き、アライナーも清潔に保ちましょう。外出先では、携帯用の歯ブラシやフロスを使用すると便利です。また、糖分や酸性の食品を摂取した場合は、特に念入りに口腔ケアを行いましょう。口をゆすぐだけでも、食べ物のカスや酸を洗い流す効果があります。

 

【インビザライン使用者に対するアドバイス】

これまでのポイントをおさらいしてみましょう。

✔️毎日の歯磨きとフロス

✔️定期的な歯科検診を欠かさず行う

✔️食事の際には必ずアライナーを外す

✔️食後すぐに歯を磨く習慣を徹底する

外出先での食事後にミニマウスウォッシュを使う、夜間にはフッ素入りのリンスを使用するなどの対策も有効です。自分に合った方法を見つけましょう。

 

【まとめ】

インビザラインで歯並びを整えることができますが、虫歯のリスクを無視することはできません。アライナーの適切な管理と口腔ケアを徹底することで、虫歯を予防し、健康な歯を保つことが可能です。インビザライン使用中も、毎日の歯磨き、フロス、定期的な歯科検診を欠かさず行い、虫歯予防に努めましょう。

インビザラインは便利で効果的な矯正方法ですが、長時間装着するため、虫歯や歯周病のリスクが増加する可能性があります。虫歯予防のためには、インビザラインの正しい使用方法と日常的な口腔ケアが不可欠です。これらのポイントを押さえて、健康な歯を維持しながら美しい歯並びを手に入れましょう。